精巣が本来おさまるべき陰嚢まで降りず、お腹の中などに残ってしまう状態を、停留精巣(潜在精巣・陰睾)といいます。この摘出手術も、腹腔鏡での対応が可能です。
体の外に精巣がないため、位置を探しながら手術する必要があり、従来はやや負担の大きい手術でした。腹腔鏡を使うと、カメラで精巣の位置を正確に確認しながら、小さな切開で摘出できます。
停留精巣(陰睾)とは
精巣は成長の過程で陰嚢へ降りてきますが、途中でとどまってお腹の中や鼠径部(そけいぶ)に残ることがあります。これが停留精巣です。
お腹の中に残った精巣は、そのままにしておくと将来的に腫瘍化したり、ねじれ(精巣捻転)を起こしたりするリスクが知られています。そのため、摘出をおすすめすることが一般的です。
腹腔鏡での摘出
お腹に残った精巣は、体表からは位置がわかりにくいことがあります。腹腔鏡では、カメラでお腹の中を映しながら精巣の位置を正確に確認できるため、大きく切開して探す必要がありません。
精巣の位置をカメラで確認できる
切開を最小限にできる
手術後の痛み・腫れ・感染のリスクを抑えられる
当院の考え方
停留精巣は、精巣がお腹の中にあるのか鼠径部にあるのかなど、位置によって手術の進め方が変わります。当院では事前の検査で状態を確認し、腹腔鏡が適しているかを判断したうえでご提案します。
よくあるご質問
停留精巣は必ず手術したほうがよいのですか?
お腹の中に残った精巣は、将来的に腫瘍化やねじれのリスクが知られているため、摘出をおすすめすることが一般的です。時期や方法については、体格や健康状態をふまえて診察のうえでご相談します。
精巣の位置がわからなくても手術できますか?
腹腔鏡では、カメラでお腹の中を確認しながら精巣の位置を探せるため、体表からわかりにくい場合でも対応しやすい方法です。事前の検査とあわせて位置を見きわめていきます。
通常の去勢手術と一緒にできますか?
陰嚢に降りている側の精巣とあわせて対応することもあります。それぞれの精巣の位置によって進め方が変わりますので、診察のうえで手術の計画をご説明します。
費用はどのくらいかかりますか?
精巣の位置や手術の内容によって変わります。事前の検査結果をふまえて、想定される費用の目安を診察の際にお伝えします。
SUPERVISED BY / 監修
このページは、南大沢どうぶつ病院 院長・獣医師 保坂 創史(日本獣医がん学会 獣医腫瘍科認定医Ⅰ種)が監修しています。2009年より腹腔鏡手術に取り組んでいます。
最終更新日:2026-06-25