TREATMENT

当院での腎臓病の治療法

当院では、犬や猫の腎臓病に対して、IRISガイドラインと豊富な臨床経験に基づいた管理を行っています。慢性腎臓病は進行性の病気であり、その治療の目的は「完治」ではなく、進行を抑え、つらい症状をやわらげ、穏やかな生活をできるだけ長く維持することにあります。当院では、ステージ・年齢・生活環境を踏まえ、一頭一頭に合わせた治療を組み立てることを大切にしています。

主な治療・管理には、次のようなものがあります。

  • 腎臓療法食の導入:リンや蛋白を調整し、腎臓への負担を減らす、治療の柱となる食事療法です。
  • 水分摂取の確保・皮下点滴:脱水を防ぎ、老廃物の排泄を助けます。ご自宅での皮下点滴の方法をお伝えすることもあります。
  • リン・電解質の管理:リン吸着薬の使用や、猫で不足しやすいカリウムの補給などを行います。
  • 血圧・蛋白尿の管理:ACE阻害薬やARB(テルミサルタンなど)を用いて、高血圧や蛋白尿をコントロールします。
  • 貧血への対応:腎性貧血に対して、造血を促すお薬(ESA製剤)などを用います。
  • 食欲低下・吐き気への対応:食欲増進薬や制吐薬を用いて、食べられる状態を支えます。

これらを単独ではなく、動物たちの状態に合わせて組み合わせていきます。また、治療効果や腎臓の状態は時間とともに変化するため、定期的な再評価を行いながら、お薬や食事を柔軟に調整していきます。

当院では、単に数値を改善することだけを目的とせず、「動物たちが穏やかに、自分らしく過ごせる時間」をできるだけ長く守ることを治療の基本方針としています。ご家族の生活やお気持ちにも配慮しながら、無理のない形で続けられる管理を一緒に考えていきます。

SUPERVISED BY / 監修

このページは、南大沢どうぶつ病院 院長・獣医師 保坂 創史(日本獣医腎泌尿器学会認定医)が監修しています。

最終更新日:2026-06-25

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南大沢どうぶつ病院/多摩八王子動物がんクリニック