SYMPTOMS

腎臓病でよくある症状

腎臓の病気は、初期にはほとんど症状が現れず、ある程度進行してから変化が見えてくることが少なくありません。とくに猫は不調を隠すのが上手なため、飼い主様が「なんとなくいつもと違う」と気づかれることが、早期発見の大きな手がかりになります。以下のような様子がみられた場合は、腎機能の低下や腎臓の病気のサインの可能性がありますので、早めの受診をご検討ください。

腎臓病で見られる主な症状チェックリスト

  • 水を飲む量が増えた/尿の量・回数が増えた(多飲多尿)
  • 食欲にムラがある、食欲が落ちてきた
  • 体重が少しずつ減ってきた
  • 毛ヅヤが悪くなった
  • 元気がない、活動量が減った
  • 吐く回数が増えた
  • 口のにおいが強くなった、口内炎ができやすい
  • 尿の色やにおいが変わった、尿が出にくい

これらの症状は、腎機能の低下の程度や原因によって現れ方が異なります。それぞれの症状について詳しくご説明します。

多飲多尿(水をよく飲む・尿が増える)

腎臓病の最も代表的な初期サインです。腎臓が尿を濃縮する力が低下すると、薄い尿がたくさん作られるようになり、その分だけ水を多く飲むようになります。「水をよく飲むのは健康的」と思われがちですが、急に飲水量が増えた場合は注意が必要です。目安として、1日の飲水量が、犬では体重1kgあたり100ml、猫では50mlを超えるようであれば、一度ご相談ください。

食欲不振・体重減少

腎機能が低下すると、本来は尿として排泄されるはずの老廃物(尿毒素)が体内にたまり、吐き気や食欲の低下を引き起こします。「食べムラが出てきた」「少しずつ痩せてきた」といった変化は、腎臓病が進行しているサインのことがあります。とくに猫は痩せても気づかれにくいため、定期的に体重を測ることが早期発見につながります。

吐く・元気がない

尿毒素が体内に蓄積すると、嘔吐や元気消失といった症状がみられることがあります。「最近よく吐く」「寝ている時間が増えた」といった変化は、消化器の不調だけでなく、腎臓病が背景にある場合があります。脱水を伴うことも多く、進行すると全身状態が一気に悪化することがあるため、注意が必要です。

口臭・口内炎

腎機能の低下が進むと、アンモニアのような独特の口臭が強くなったり、口内炎や口の中の潰瘍がみられることがあります。これは尿毒素が体内にたまることで起こる変化で、食欲不振の原因にもなります。「口が臭くなった」「食べたそうにするのに食べない」といった様子は、腎臓病のサインのことがあります。

毛ヅヤの低下・活動量の減少

腎臓病が進むと、栄養状態の悪化や貧血により、毛ヅヤが悪くなったり、以前より動かなくなったりすることがあります。腎臓は赤血球をつくるホルモン(エリスロポエチン)の分泌にも関わっているため、腎機能が低下すると貧血が起こりやすく、元気のなさやふらつきにつながります。

尿の異常(出にくい・色の変化)

尿の量や回数だけでなく、尿が出にくい・出ない、血が混じる、においが変わるといった変化にも注意が必要です。とくにオス猫では、尿道が結石や結晶で詰まる「尿道閉塞」を起こすと、数時間から半日ほどで急変しうる緊急事態になります。トイレで何度も力むのに尿が出ない、ぐったりしている、嘔吐しているといった場合は、すぐに当院までご連絡ください。

これらの症状は、一見「年齢のせい」と見過ごされがちですが、腎臓病の初期サインであることが少なくありません。とくに高齢の犬・猫では発症リスクが高いため、気になる様子が一つでもあれば、お早めにご相談ください。当院では、これらの症状に早期に対応できる検査体制と専門的な診療を行っております。

SUPERVISED BY / 監修

このページは、南大沢どうぶつ病院 院長・獣医師 保坂 創史(日本獣医腎泌尿器学会認定医)が監修しています。

最終更新日:2026-06-25

気になる症状は、お気軽にご相談ください

南大沢どうぶつ病院/多摩八王子動物がんクリニック