2026-06-15

リンパ腫は「血液のがん」。種類によって治療も大きく変わる

「首のしこりが急に大きくなって、リンパ腫と診断されました」「血液のがんだと聞いて、もう何も手立てがないんじゃないかと」。

リンパ腫の診断を受けたご家族から、よくいただく不安の声です。

それは、たしかに進行の早いがんですが、抗がん剤がよく効くがんでもあります。種類によって治療法も予後も違うため、まず「どのタイプか」を知ることが第一歩です。

リンパ腫とは

リンパ球ががん化した病気

リンパ腫はリンパ球(白血球の一種)ががん化した病気です。リンパ節、消化管、皮膚、肝臓、脾臓など全身どこにでも発生します。

犬と猫で頻度の高いがん

犬・猫いずれも代表的な悪性腫瘍です。特に犬では、首のリンパ節がはれてくる「多中心型(たちゅうしんがた)」が多くみられます。

種類による違い

B細胞性とT細胞性

リンパ球のタイプによって、治療への反応性や予後が変わります。一般的にB細胞性のほうが抗がん剤への反応がよい傾向があります。

高分化型と高悪性度

進行のスピードに差があります。低悪性度のものではゆっくりとした経過をたどることもあります。

発生部位による違い

消化管型、縦隔型(じゅうかくがた)、皮膚型など、発生部位によって症状も対応も変わります。

診断の流れ

細胞診・病理検査

細い針で細胞を採取し、必要に応じてリンパ節の一部を採って病理検査に出します。

免疫染色・PCR検査

B細胞性かT細胞性かを調べる検査です。治療方針に直結します。

ステージ分類

全身の広がりを評価するため、血液検査・画像検査・骨髄検査を行います。

治療の考え方

多剤併用化学療法

複数の抗がん剤を組み合わせるプロトコルが標準です。多くの子で症状が改善し、QOLが保たれます。

お家での生活を大切に

通院しながら、ふだんに近い生活を送れるよう設計します。

当院でできること

当院は腫瘍科認定医Ⅰ種が在籍し、診断から治療まで一貫してお受けします。タイプを丁寧に見極め、動物たちに合わせたプロトコルを設計します。

一緒に決めていきましょう

抗がん剤を「やる・やらない」だけでなく、「どこまで・どれくらい」も含めて一緒に決めていきます。

SUPERVISED BY / 監修

この記事は、南大沢どうぶつ病院 院長・獣医師 保坂 創史(日本獣医がん学会 獣医腫瘍科認定医Ⅰ種)が監修しています。

公開日:2026-06-15

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