「先生、うちの子、これからどうしてあげるのが正解なんでしょうか」。診察の中で、ご家族からよく投げかけられる言葉です。私たちはこの問いに、いつも真剣に向き合いたいと思っています。
それは、答えがひとつに定まらないことが多いからです。だからこそ、当院は「一緒に決める医療」を大切にしてきました。今回は、私たちが目指している医療について、改めてお伝えしたいと思います。
第1診察室
「一緒に決める医療」とは
治療を押し付けない
獣医師が「これが正解です」と一方的に決めるのではなく、選択肢を整理し、ご家族と一緒に決定します。
選択肢を提示する
根治を目指す治療、共存を選ぶ治療、緩和ケア、無治療での経過観察。複数の道があることをまずお伝えします。
なぜこのスタイルを大切にしているのか
ご家族にしか分からないことがある
その子の性格、ご家族の生活、過ごしてきた時間。獣医師より、ご家族の方が知っている情報がたくさんあります。
「正しい治療」と「納得できる治療」は違う
医学的に最善と思われる選択でも、ご家族が納得できないまま進むと、後悔が残ることがあります。納得して決めた選択は、結果に関わらずご家族の心を支えます。
私たちが心がけていること
専門性をていねいに翻訳する
腫瘍、循環器、腎泌尿器、腹腔鏡、FIPなど、当院は専門的な診療を多く担当します。難しい話をかみくだいてお伝えします。
「できないこと」も正直に
すべての病気を治せるわけではありません。限界も含めて、正直にお伝えするのが私たちのポリシーです。
ご家族の負担も含めて考える
時間、経済、心の余裕。ご家族の生活全体を見ながら、無理のないプランを設計します。
ご家族からよくいただく言葉
「最後まで一緒に考えてもらえてよかった」「迷ったときに何度でも相談できて助かった」。こうしたお言葉が、私たちの何よりの励みです。
これからも
医療技術は日々進歩します。当院も学び続け、最新の選択肢を提供できるよう努めます。けれど、いちばんの軸は変わりません。「ご家族と一緒に決める」という姿勢を、これからも大切にしていきます。
ご家族へ
迷ったとき、わからないとき、何度でもご相談ください。私たちは、その子とご家族の伴走者でありたいと思っています。
南大沢どうぶつ病院 院長/日本獣医がん学会腫瘍科認定医Ⅰ種:保坂 創史
(八王子市・多摩市・南大沢エリアの動物病院)
南大沢どうぶつ病院院長保坂 創史
SUPERVISED BY / 監修
この記事は、南大沢どうぶつ病院 院長・獣医師 保坂 創史(日本獣医がん学会 獣医腫瘍科認定医Ⅰ種)が監修しています。
公開日:2026-08-03