column

「ストレス」は病気の引き金になる。猫の特発性膀胱炎

「うちの猫、何度も膀胱炎を繰り返していて」「血尿が出るのに、検査では細菌が見つからないと言われて」。猫ちゃんの膀胱炎で困られているご家族、本当に多いです。

それは、特発性膀胱炎(とくはつせいぼうこうえん)かもしれません。原因がはっきりしないタイプで、ストレスが大きな引き金になります。

猫

特発性膀胱炎とは

検査で原因が見つからないのに症状が出る

細菌、結石、腫瘍などの「目に見える原因」がないのに、頻尿・血尿・トイレ以外での排尿などの症状が出る病気です。

猫の膀胱炎ではむしろ多いタイプ

特に若〜中年の猫ちゃんで、膀胱炎症状の中ではよく見られます。

ストレスが関わる仕組み

膀胱の神経の過敏化

ストレスにより自律神経のバランスが崩れ、膀胱の壁が過敏になります。

何がストレスになる?

引っ越し、家族構成の変化、新しいペット、トイレ環境の変化、食事の変化、夏冬の温度差、騒音など。猫ちゃんは私たちが思う以上に環境変化に敏感です。

治療と予防のポイント

環境エンリッチメント

猫ちゃんの暮らしの質を上げる工夫です。隠れ家、上下運動の場、爪とぎ、清潔なトイレ、複数のお水場などが基本です。

トイレの数と置き場所

頭数+1個のトイレ、静かな場所、清潔さがポイントです。

食事の工夫

ウェットフードを取り入れて飲水量を増やすことが、再発予防に直結します。

お薬の選択

症状の強さに応じて、痛み止め、神経の過敏化を抑えるお薬を使います。

緊急性が高いサイン(オス猫)

尿が出ない=命に関わる

オス猫で「トイレで力んでいるけど尿が出ない」状態は、尿道閉塞の可能性があります。即受診をお願いします。

当院でできること

当院は腎泌尿器学会認定医が在籍し、猫ちゃんの膀胱炎の診断と長期管理に取り組んでいます。生活環境のアドバイスから、再発予防のプランまでお話しします。

ご家族の負担にも寄り添って

何度も繰り返される症状は、ご家族の心配と疲れも積み重ねます。一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

一緒に決めていきましょう

「お薬で抑える」だけでなく、「環境を整える」「食事を見直す」など、複数の角度からアプローチしていきます。一緒に取り組んでいきましょう。

南大沢どうぶつ病院 副院長/日本獣医腎泌尿器学会認定医:保坂 記世

(八王子市・多摩市・南大沢エリアの動物病院)

南大沢どうぶつ病院 副院長/日本獣医腎泌尿器学会認定医:保坂 記世
副院長/日本獣医腎泌尿器学会認定医:保坂 記世