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シニア期の「夜泣き・徘徊」。認知症との向き合い方

「夜中に大きな声で吠えるようになって、家族みんな寝不足で…」「ぐるぐる同じ方向に歩き続けるんです」。シニア期のわんちゃん・猫ちゃんを介護されているご家族から、ときどきいただくご相談です。

それは、認知機能不全症候群(にんちきのうふぜんしょうこうぐん)、いわゆる認知症の症状かもしれません。ご家族の負担も大きいため、ご本人だけでなく介護する側も支える視点で考えていきます。

シニア犬

動物の認知症とは

加齢による脳の変化

脳の老化により、見当識(けんとうしき)や記憶、生活リズムに影響が出ます。

主なサイン

夜泣き、昼夜逆転、徘徊、同じ方向への旋回、家族や場所の認識低下、トイレ場所の混乱など。

まず確認したいこと

ほかの病気を除外

痛み、難聴、視力低下、心臓病、内分泌疾患でも似た症状が出ます。「認知症だから仕方ない」と決める前に、検査で除外します。

環境変化の影響

引っ越し、家族構成の変化、季節の変わり目で症状が一時的に強まることもあります。

介護の工夫

生活環境を整える

段差をなくす、滑りにくい床、寝床の柔らかさ、トイレを増やす、夜間の常夜灯。小さな工夫が暮らしやすさを変えます。

日中の刺激

日光浴、軽いお散歩、ふれあいの時間。脳の活性化にもつながります。

食事の工夫

脳の健康をサポートする栄養素を含む療法食やサプリメントもあります。

お薬のサポート

睡眠リズムを整えるお薬、不安を和らげるお薬で、ご本人と介護するご家族のどちらの負担も軽くする選択肢があります。

当院でできること

当院では認知症のご相談を受け付けています。除外検査、生活環境のアドバイス、お薬のご提案、ご家族の心の負担の共有まで、丁寧に伴走します。

ご家族の心の負担にも

夜中の介護は、想像以上に体力と心を消耗します。「申し訳ない」と感じる必要はありません。「助けて」と声に出していただいて構いません。

一緒に決める医療

介護の正解は一つではありません。その子らしさを大切にしながら、ご家族の生活も守れるかたちを一緒に考えていきましょう。

南大沢どうぶつ病院 院長/日本獣医がん学会腫瘍科認定医Ⅰ種:保坂 創史

(八王子市・多摩市・南大沢エリアの動物病院)

南大沢どうぶつ病院院長保坂 創史
院長/日本獣医がん学会腫瘍科認定医Ⅰ種:保坂 創史