「うちの子、急に目が見えていない様子で…」「腎臓が悪いと言われて、血圧も測りましょうと言われました」。動物の高血圧は、ご家族には少しなじみが薄いテーマかもしれません。
それは、気づかないうちに目や腎臓、心臓を傷めていく「静かな病気」です。けれど、適切に管理すれば、これらの臓器を守ることができます。
動物の高血圧、症状はあまり目立たない
「いつもと変わらない」のに進む
人間でも自覚症状が出にくいように、動物の高血圧も日常で気づくことはほぼありません。気づいたときには、合併症が起きていることがあります。
二次性が多い
動物の高血圧は、ほかの病気が原因で起こる「二次性高血圧」が多くを占めます。腎臓病、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)、副腎の病気などが代表的です。
高血圧が傷める臓器
目:突然の失明
高血圧による網膜剥離(もうまくはくり)で、急に目が見えなくなることがあります。早期に発見・治療できれば、視力を残せる可能性があります。
腎臓:悪化を加速
腎臓病と高血圧は互いに悪化させ合います。血圧コントロールは、腎臓を守るうえで欠かせません。
心臓・脳:負担と発作
心臓肥大、まれに脳出血や発作の原因にもなります。
検査の流れ
血圧測定はストレスに注意
動物の血圧はストレスで簡単に上がります。落ち着いた環境で複数回測ることが大切です。
背景疾患の検索
腎臓・甲状腺・副腎・心臓を血液検査と画像検査で確認します。
治療の考え方
原因の治療+降圧薬
背景の病気を治療しつつ、降圧薬で血圧をコントロールします。お薬の選択は腎臓や心臓の状態に合わせます。
定期モニタリング
お薬を始めたら、血圧の再測定と検査で効果を確認します。
当院での受け入れ
当院は腎泌尿器・循環器領域を強みとし、高血圧の診断と長期管理に取り組んでいます。落ち着いた環境での血圧測定、合併症のチェックを丁寧に行います。
一緒に決めていきましょう
「血圧の薬まで飲ませたほうがいいのか」と迷うご家族も多いです。背景の病気との優先順位、投薬のしやすさを含めて、一緒に判断していきましょう。