腫瘍(特に悪性の場合)は、下記の手順で診断します。
●腫瘍の大きさ・浸潤度
腫瘍の大きさや、周囲組織との関連を調べます。体の表面の腫瘍では触診が重要です。また、体内のものは、レントゲン検査、超音波検査により確認します。また、細胞診検査を行うことにより、腫瘍・非腫瘍の鑑別や、良性・悪性の鑑別などができる場合があります。
これらにより、手術の必要性や可否、手術の範囲、難易度などを把握します。
●所属リンパ節の確認
腫瘍のリンパ節浸潤や、細菌の感染などによって、リンパ節は大きく腫れます。体の表面のリンパ節は触診により確認します。また、体内のリンパ節は、レントゲン検査、超音波検査により確認します。
リンパ節の大きさや、硬さなどを確認し、必要であれば細胞診検査を行い、腫瘍浸潤の有無を確認します。
これにより、腫瘍の進行度などを把握します。
●遠隔転移の確認
原発の腫瘍より離れた場所で同じ腫瘍細胞が認められることを、遠隔転移といいます。腫瘍により転移しやすい部位がありますが、肺や、肝臓、脾臓などが転移しやすい場所です。また、骨に転移が認められることもあります。
レントゲン検査や、超音波検査によって、遠隔転移の有無を確認します。これにより、腫瘍の進行度などを把握します。
●全身状態の確認
血液検査や、尿検査、その他必要な検査を行い、全身状態を確認します。これにより、
・全身麻酔が可能かどうか?
・どのような麻酔リスクがあるのか?
・輸血の準備が必要かどうか?
・使えない薬剤はないか?
・抗がん剤は使えるかどうか?
などを把握します。
つまり、腫瘍診断のためには、身体検査(触診・聴診など)、胸部・腹部レントゲン検査、超音波検査、血液検査などの検査が最低限必要です。
これらを把握することにより、患者さんにとって、ベストだと思われる治療法を判断します。
★がんの治療
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